王子駅

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王子駅(おうじえき)は、東京都北区王子一丁目にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)・東京地下鉄(東京メトロ)のである。

本項では、付近にある東京都交通局都電荒川線王子駅前停留場(おうじえきまえていりゅうじょう)についても記述する。

乗り入れ路線

JR東日本の京浜東北線、東京メトロの南北線、東京都交通局の都電荒川線の3路線が乗り入れ、接続駅となっている。このうち南北線の駅には「N 16」の駅番号が付与されている。

JR東日本の駅に乗り入れている路線は、線路名称上は東北本線である(詳細は路線記事および鉄道路線の名称参照)が、当駅には電車線を走る京浜東北線電車のみが停車し、旅客案内では「東北(本)線」とは案内されていない。また、JRの特定都区市内制度における「東京都区内」に属する。

歴史

  • 1883年明治16年)7月28日 - 日本鉄道 上野駅 - 熊谷駅間の開業と同時に開設。現在の東北本線で最も古い駅の一つ。
  • 1906年(明治39年)11月1日 - 買収により国有化される。
  • 1909年(明治42年)10月12日 - 線路名称が制定され、東北本線の駅となる。
  • 1915年大正4年)4月17日 - 王子電気軌道(現・都電荒川線)の停留場(電停)を設置。
  • 1928年昭和3年)2月1日 - 京浜線(現・京浜東北線)が赤羽駅まで運行区間を延長、同時に停車駅となる。
  • 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化に伴い、国鉄の駅はJR東日本が継承。
  • 1991年平成3年)11月29日 - 帝都高速度交通営団(営団地下鉄)南北線開業、乗換駅となる。
  • 2001年(平成13年)11月18日 - JR東日本でICカードSuica供用開始。
  • 2004年(平成16年)4月1日 - 営団地下鉄民営化に伴い、南北線の駅は東京メトロが継承。
  • 2007年(平成19年)3月18日 - 東京メトロでICカードPASMO供用開始。
  • 2009年(平成21年)
    • 3月 - 国鉄時代の1966年(昭和41年)に南口に設置したトイレの配管を雨水管に接続する工事ミスによって、汚水を近くの石神井川に40年以上垂れ流していたことが発覚した。これを受け、仮設トイレの設置と中央口にある正規の下水管への接続工事に着手。翌4月に工事完了[1]
    • 12月19日 - 都電荒川線の王子駅前停留場で分岐器故障が発生し、電車が立ち往生する。
    • 12月29日 - 王子駅前停留場の分岐器故障を受け、翌2010年1月31日まで当停留場での折り返しを中止する(2月1日から通常ダイヤに復帰)。

駅構造

JR東日本

築堤上に島式ホーム1面2線を有する高架駅。ホームの東十条寄りで国道122号明治通り)およびその路面を通る都電荒川線を跨いでいる。京浜東北線のほか、宇都宮線高崎線列車が走行する列車線、湘南新宿ライン貨物列車が走行する貨物線が並行する。構内南側で尾久駅へ向かう列車線(尾久支線)や北王子線(貨物支線)と京浜東北線が立体交差する。また、東十条寄りは乗客の乗り降りが多いにも関わらず、ホームが狭く危険である。かつては、当駅付近で北王子線から須賀線(貨物支線)が分岐していた。

改札口は北口・中央口・南口の3か所がある。みどりの窓口びゅうプラザと併設、営業時間7:00 - 21:00)・自動改札機指定席券売機が設置されている。南北線への乗り換えは北口か中央口が、都電荒川線への乗り換えは中央口が、飛鳥山公園栄町方面へ向かうには南口がそれぞれ便利である。北口ロータリーにはバスターミナルタクシー乗り場が、南口ロータリーに面してタクシー乗り場がある。

のりば

番線 路線 行先
1 京浜東北線 赤羽浦和大宮方面
2 京浜東北線 上野東京横浜方面

バリアフリー設備

東京メトロ

JRの駅の北口に面するバスターミナルおよび北本通り(国道122号)の直下に位置している。島式ホーム1面2線を有する地下駅であり、ホームドアが設置されている。

改札口は2か所あるが、うち1か所はエレベーター利用者専用で、自動改札機1通路(両通行)のみの簡易なものである。エレベーター自体は開業時から設置されているが、開業当時は車椅子専用で、係員の付き添いがないと利用することができなかった。また、地下通路は北区の文化施設「北とぴあ」の正面入口に通じており、ここにもエレベーターが設置されている。

のりば

番線 路線 行先
1 N 南北線 赤羽岩淵浦和美園方面
2 N 南北線 白金高輪目黒日吉方面

東京都交通局

相対式ホーム2面2線を有する地上駅。都電荒川線は運行間隔が一定ではない場合があり、複数の電車の乗降扱いができるように有効長が長い。また、折り返し運転用の渡り線を持つ。

当停留場では多客時間帯に運賃箱・カード読み取り端末が設置され、有人改札業務が行われるため、ホームで運賃の支払いを済ませれば車内で運賃を支払う手間がなくなる。

利用状況

  • JR東日本 - 2012年度の一日平均乗車人員は60,656人(全体で70位)である[2]
  • 東京メトロ - 2012年度の一日平均乗降人員は55,804人である[3]

各年度の一日平均乗車人員は下表のとおり。

年度別一日平均乗車人員(1880年代 - 1930年代)

年度別一日平均乗車人員[4]
年度 日本鉄道 / 国鉄
1883年(明治16年) [備考 1] 84
1884年(明治17年) 124
1885年(明治18年) 87
1886年(明治19年) 75
1888年(明治21年) 311
1889年(明治22年) 333
1891年(明治24年) 86
1893年(明治26年) 341
1895年(明治28年) 441
1896年(明治29年) 567
1897年(明治30年) 678
1898年(明治31年) 790
1899年(明治32年) 815
1900年(明治33年) 867
1901年(明治34年) 946
1902年(明治35年) 893
1903年(明治36年) 859
1904年(明治37年) 830
1905年(明治38年) 1,219
1907年(明治40年) 1,601
1908年(明治41年) 1,711
1909年(明治42年) 1,847
1911年(明治44年) 1,754
1912年(大正元年) 1,665
1913年(大正02年) 1,272
1914年(大正03年) 1,132
1915年(大正04年) 1,148
1916年(大正05年) 1,361
1919年(大正08年) 2,184
1920年(大正09年) 2,608
1922年(大正11年) 3,000
1923年(大正12年) 3,405
1924年(大正13年) 3,551
1925年(大正14年) 3,622
1926年(昭和元年) 4,088
1927年(昭和02年) 5,168
1928年(昭和03年) 11,615
1929年(昭和04年) 12,058
1930年(昭和05年) 11,113
1931年(昭和06年) 10,288
1932年(昭和07年) 9,959
1933年(昭和08年) 10,398
1934年(昭和09年) 10,660
1935年(昭和10年) 11,057

年度別一日平均乗車人員(1953年 - 2000年)

年度別一日平均乗車人員[5]
年度 国鉄 / JR東日本 営団
1953年(昭和28年) 34,138 未開業
1954年(昭和29年) 35,780
1955年(昭和30年) 37,568
1956年(昭和31年) 40,889
1957年(昭和32年) 43,212
1958年(昭和33年) 45,846
1959年(昭和34年) 49,278
1960年(昭和35年) 53,000
1961年(昭和36年) 54,634
1962年(昭和37年) 59,307
1963年(昭和38年) 64,518
1964年(昭和39年) 69,294
1965年(昭和40年) 71,070
1966年(昭和41年) 73,345
1967年(昭和42年) 74,291
1968年(昭和43年) 77,114
1969年(昭和44年) 73,325
1970年(昭和45年) 65,784
1971年(昭和46年) 66,751
1972年(昭和47年) 68,077
1973年(昭和48年) 72,299
1974年(昭和49年) 73,326
1975年(昭和50年) 71,189
1976年(昭和51年) 72,641
1977年(昭和52年) 71,849
1978年(昭和53年) 71,474
1979年(昭和54年) 70,391
1980年(昭和55年) 70,077
1981年(昭和56年) 68,079
1982年(昭和57年) 67,145
1983年(昭和58年) 66,574
1984年(昭和59年) 65,844
1985年(昭和60年) 65,745
1986年(昭和61年) 65,734
1987年(昭和62年) 66,169
1988年(昭和63年) 67,964
1989年(平成元年) 68,148
1990年(平成02年) 69,345
1991年(平成03年) 70,194 [備考 2] 4,968
1992年(平成04年) 70,096 6,099
1993年(平成05年) 68,959 7,099
1994年(平成06年) 66,332 7,482
1995年(平成07年) 64,740 [備考 3] 7,574
1996年(平成08年) 64,490 13,748
1997年(平成09年) 63,061 16,468
1998年(平成10年) 62,252 19,063
1999年(平成11年) [6] 61,035 19,522
2000年(平成12年) [7] 61,407 [備考 4] 21,142

年度別一日平均乗車人員(2001年以降)

年度別一日平均乗車人員[5]
年度 JR東日本 営団 / 東京メトロ
2001年(平成13年) [8] 60,850 [備考 5] 23,795
2002年(平成14年) [9] 60,728 24,068
2003年(平成15年) [10] 60,811 24,470
2004年(平成16年) [11] 60,606 24,822
2005年(平成17年) [12] 60,909 25,427
2006年(平成18年) [13] 61,250 25,822
2007年(平成19年) [14] 62,070 27,117
2008年(平成20年) [15] 61,912 27,512
2009年(平成21年) [16] 61,481 27,655
2010年(平成22年) [17] 61,426 27,899
2011年(平成23年) [18] 60,294 27,123
2012年(平成24年) [2] 60,656
備考
  1. 1883年7月28日開業。開業日から1884年3月31日までの計248日間を集計したデータ。
  2. 1991年11月29日開業。開業日から1992年3月31日までの計124日間を集計したデータ。
  3. 1996年3月26日、四ツ谷まで延伸。
  4. 9月26日南北線目黒までの全線開業、東急目黒線直通運転開始。
  5. 3月28日埼玉高速鉄道線開業、直通運転開始。

駅周辺

当駅周辺は、主に区役所をはじめとする北区の行政の中心となっている。

行政機関

公園・博物館・劇場等

教育機関

道路・河川

郵便局

  • 王子本町郵便局
  • 飛鳥山前郵便局
  • 北豊島二郵便局

企業・商業施設

バス路線

一般路線バス

以下の路線が乗り入れ、東京都交通局東武バスセントラル国際興業日立自動車交通によって運行されている。

乗場 系統 主要経由地 行先 運行事業者
1番 王41 新田橋 新田一丁目 都営
王45 新田橋・小台町千住桜木 北千住駅
2番 王55 新豊橋・ハートアイランド東 新田一丁目
新豊橋 ハートアイランド東(循環)
3番 王78 大和町小茂根高円寺駅入口 新宿駅西口
杉並車庫(出入庫)
深夜02 豊島三丁目 豊島五丁目団地
4番 王49 北区神谷町鹿浜橋西新井大師 千住車庫 都営
王49折返 足立区役所
ハートアイランド東・鹿浜橋・西新井大師 足立区役所(平日日中のみ)
深夜11 新豊橋・ハートアイランド東 新田二丁目
5番 王40出入
(一部無番)
北区神谷町 北車庫(出入庫)
王30 北区神谷町・鹿浜橋・西新井大師・西加平 亀有駅北口(1日2便、深夜バスあり) 東武
6番 王22 帝京大学病院 板橋駅 国際
王54 大和町・ときわ台駅 上板橋駅
王54-2 上板橋駅前
7番 赤50 十条駅・姥ヶ橋 赤羽駅西口
王23 赤羽車庫(出入庫)
8番 王55 西巣鴨 池袋駅東口 都営
9番 草64 尾久駅荒川区役所 浅草雷門南
10番 王40甲折返
王57
豊島三丁目 豊島五丁目団地
11番 王40丙 江南中学校・宮城都営住宅 宮城循環
12番 王40甲 荒川土手・西新井大師 西新井駅
13番 王57 北区神谷町・北車庫・岩淵町 赤羽駅東口
王57
王40出入
北区神谷町(西新井駅・豊島五丁目団地から) 北車庫(出入庫)
14番 王40甲
草64
西巣鴨 池袋駅東口
草64 とげぬき地蔵前(出入庫)
北とぴあ前 無番 Kバス王子・駒込ルート JR駒込駅 日立

深夜急行バス(国際興業)

  • 池袋駅西口⇒王子駅東浦和駅(降車専用)

高速バス

北口(北本通り沿い)

JRバス関東他共同運行各社の路線が当駅を経由する。上りは降車のみ取り扱う。

当駅構内のみどりの窓口では高速バスの乗車券は扱っておらず、JRバス関東の予約センターに電話する旨の掲示がある。

南口(ロータリー内)

大阪バス・東京バス平成エンタープライズが運行する夜行高速バスが発着する。

隣の駅

東日本旅客鉄道
京浜東北線
快速・各駅停車
上中里駅 - 王子駅 - 東十条駅
東京地下鉄
N 南北線
西ケ原駅 (N 15) - 王子駅 (N 16) - 王子神谷駅 (N 17)
東京都交通局
都電荒川線
飛鳥山停留場 - 王子駅前停留場 - 栄町停留場

かつて存在した路線

日本国有鉄道
東北本線貨物支線(須賀線)
王子駅 - (貨)須賀駅

脚注


関連項目

外部リンク